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2011.04

新卒1期生が入社

2011年4月1日に新卒1期生として2名が入社した。当時は経営が苦しく赤字が続いている状態だったが、即戦力採用ができる中途採用をやめ、新卒採用に踏み切る。それには、大きな理由があった。

事業の多角化戦略を進めていた当社では、多くの人員が必要だったため、2008年から約3年で30人ほど中途社員を採用した。当時、リーマン・ショックの影響で多くの企業から退職者が出ており、当社のように認知度が低い企業であっても入社を希望する人が多かった。

しかし、中途入社した社員にはすぐに辞めてしまう人が多かった。前職で培った経験やスキルへの自負からか、当社の営業マニュアルや営業台本を渡しても覚えてもらえない。そのため我流で仕事をし、成果がでない。最終的に「このサービスは売れない」と判断されて辞めてしまう、ということが続いた。そういった中途社員を何人も見たことから「新卒採用に切り替えてみよう」と考えたのだった。

しかし、当時は人事を担当できる社員もいなかったため、新卒社員の採用活動は坂口が社長業と兼務して行った。そして無事に新卒社員を2名採用することができた。
4月1日には、オフィス内の会議室で入社式を開く。

入社後の抱負を述べる新卒1期生

入社後の抱負を述べる新卒1期生

入社後の研修や教育も坂口が行った。この新卒1期生が入社してすぐ作ったものが、今でも全社員が使っている「企業精神カード」だ。経営理念やビジョン、行動指針が1つにまとめられたカードである。リッツカールトンの「クレド」を模したもので、あるべき会社像や人間像を常に意識するよう、携帯できるような小さなカードにまとめたものだ。

企業精神カードの初版は、「クレド」と色味や形もほぼ真似して作られた。なお、行動指針は以下の10項目であった。

1. 本質を見抜き、最短距離を直進する
2. 常に最大の顧客満足を狙う
3. すべての業務を最速で行う
4. 常にできる方法を考える
5. PDCAですべての業務を行う
6. 仁・義・礼・智・信の本質を知る
7. すべてに対して感謝する
8. 率先垂範を実践する
9. 法と規則を守る
10. 批判・評論はしない

企業精神カードの初版

企業精神カードの初版